1803年創業、京都の和菓子の老舗「鶴屋吉信」。
最近、日本橋(COREDO室町3)にある鶴屋吉信のお店で季節の和菓子を目の前でつくる職人さんがの姿が、TVでよく紹介されていました。
鶴屋吉信といえば「京観世」1,512円。
100年近く前からある和菓子です。
小倉あんをそぼろ状の生地で巻いた和菓子。
断面が渦巻きになっています。伊達巻きの小倉あん版。
京観世という菓銘も、それが鶴屋吉信であることも大人になって知りましたが、
贈り物として頂いた京観世がよく自宅にあり子供のころから大好きな餡菓子です。
箱を開けると中には、京観世の由来と、鶴屋吉信の家訓が書かれたものが入っています。
鶴屋吉信の近くにあった観世井という銘水の井戸に龍がおりたちそれ以来、井戸水が美しい渦巻きの波紋を描き続けていたという言い伝えから「京観世」。
なぜだか「へえ〜」となります。ブランドにはストーリーや伝説が必要ですね。
不思議とありがたみが出てきます。
小豆は、丹波地方(京都、兵庫)の大納言、備中地方(岡山)の白小豆。
周りのそぼろ状の生地は、村雨(むらさめ)「秋のにわか雨」といって小倉餡に米粉を加え、金網の目を通してそぼろにしてから蒸したもの。
「京観世」とても独特のいい小倉の香りがします。少し涼しい香り。
小倉餡には、大納言を使っているだけあって小豆のつぶがしっかりと残っています。
少し冷やしてからいただくと、とてもおいしい。
渦巻きと香りに「涼」を感じる「京観世」。
水出しした冷茶といっしょに如何ですか?
京観世:鶴屋吉信
http://www.turuya.co.jp/syoukai/kyokanze.html